【動物病院監修】猫ちゃんの呼吸が早い原因と対処法とは?~隠れた病気やストレスのサインを見逃さないで~
【動物病院監修】猫ちゃんの呼吸が早い原因と対処法とは?~隠れた病気やストレスのサインを見逃さないで~
はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様こんにちは。
相模原市緑区にある、ほさか動物病院です。
「最近、猫ちゃんの呼吸が早い気がする」「寝ているときに胸が早く上下している」
そんな様子を見て不安になったことはありませんか?
猫ちゃんの呼吸が早い原因には、呼吸器や心臓の病気だけでなく、
恐怖・緊張・痛み・発熱・貧血・代謝異常など、さまざまな要因が関わります。
今回は、「猫ちゃんの呼吸が早い」状態をテーマに、
その原因と見分け方、自宅での観察ポイント、そして当院での診断・治療について詳しく解説します。
________________________________________
猫ちゃんの呼吸が早い原因と対処法とは?
1. 呼吸器の病気(肺や気道の異常)
猫ちゃんの呼吸が早くなる最も代表的な原因のひとつです。
主な疾患:
• 猫喘息(気管支炎)
• 肺炎
• 胸水・気胸
• 上気道感染(猫風邪)
症状:
呼吸が早い、咳、口呼吸、呼吸音がゼーゼーする、動くと息が荒くなるなど。
対処法:
胸部レントゲン検査や酸素濃度測定で肺の状態を評価し、
酸素吸入・気管支拡張剤・抗炎症治療などを行います。
________________________________________
2. 心臓の病気(循環器疾患)
心臓のポンプ機能が低下すると、血液の循環が滞り、肺に水(肺水腫)が溜まって呼吸が速くなります。
主な疾患:
• 肥大型心筋症(猫で最も多い心疾患)
• 拡張型心筋症
• 心不全
症状:
安静時の呼吸数が多い、ぐったりしている、冷たい場所で動かない、食欲低下。
対処法:
聴診・レントゲン・心臓エコー検査で診断し、利尿剤・心臓薬・酸素療法を行います。
________________________________________
3. 恐怖・緊張・興奮による一時的な呼吸促進
動物病院での診察や雷の音など、強いストレスや恐怖を感じたときにも呼吸が速くなります。
これは体の防衛反応であり、時間が経てば落ち着くことが多いです。
症状:
耳が後ろに倒れ、目が大きく開く、しっぽを低くする、呼吸が荒くなる。
対処法:
静かな環境で休ませてあげましょう。
ただし、呼吸が落ち着かない・苦しそうな様子が続く場合は病気の可能性があります。
________________________________________
4. 痛み
骨折やお腹の炎症など、体の痛みがあると呼吸が早くなることがあります。
痛みを感じると、交感神経が刺激され呼吸数が増加します。
症状:
体を丸めて動かない、鳴く、触られるのを嫌がる、食欲がない。
対処法:
原因を特定して、鎮痛処置を行います。
当院では猫ちゃんにやさしい鎮痛薬・注射・点滴治療を組み合わせ、痛みの緩和を行います。
________________________________________
5. 発熱・感染症
発熱時は体温を下げようと代謝が上がり、呼吸数が増加します。
猫風邪、膿瘍、ウイルス感染などが原因になることがあります。
対処法:
体温測定と血液検査で感染の有無を確認し、抗菌薬・点滴治療を行います。
________________________________________
6. 貧血・代謝性疾患(甲状腺機能亢進症・糖尿病・腎臓病など)
酸素を運ぶ赤血球が減少すると、体は酸素不足を補うために呼吸を早めます。
また、甲状腺ホルモンが過剰な場合や糖尿病などの代謝疾患でも呼吸が速くなることがあります。
対処法:
血液検査で貧血の有無やホルモンバランスを確認し、原因に合わせた治療を行います。
________________________________________
自宅でできる猫ちゃんの観察ポイント
1. 安静時の呼吸数をチェック
健康な猫ちゃんの安静時呼吸数は1分間に20~30回が目安です。
それ以上が続く場合は要注意です。
2. 呼吸の様子を見る
• 口を開けて呼吸していないか
• 胸やお腹の動きが大きくないか
• 苦しそうな姿勢(首を伸ばす・横座り)をしていないか
3. 動画を撮影しておく
診察時に猫ちゃんが落ち着いてしまう場合もあるため、
呼吸の速い様子を動画で記録しておくと診断に役立ちます。
________________________________________
動物病院を受診すべき猫ちゃんのサイン
• 呼吸が速い状態が数時間以上続く
• 口を開けてハアハアしている
• 苦しそうにお腹で呼吸している
• 舌や歯ぐきが白っぽい・紫っぽい
• じっとして動かない、ぐったりしている
• 食欲がない・嘔吐している
これらは呼吸器・心臓・代謝異常・痛み・ストレスなど、命に関わる状態の可能性があります。
________________________________________
ほさか動物病院の猫ちゃん呼吸異常治療方法
当院では、呼吸の異常を見せる猫ちゃんに対して、
原因を特定するための迅速かつ丁寧な検査を行っています。
1. 身体検査・聴診
胸の音・呼吸音・心音を丁寧に確認します。
2. レントゲン検査
胸の中の肺・心臓・横隔膜の状態を評価します。
3. 超音波(心エコー)検査
心臓の構造や血流を観察し、心筋症などの早期発見に役立てます。
4. 血液検査
感染・炎症・貧血・腎臓・甲状腺など全身の状態を確認します。
5. 酸素吸入・点滴治療
呼吸が苦しい場合には、酸素室での安静管理や静脈点滴による支持療法を行います。
________________________________________
ほさか動物病院の猫ちゃん呼吸治療の特徴3つ
1. 緊急時にも対応できる酸素室・入院管理体制
呼吸状態が悪化している猫ちゃんには、院内の酸素室で安静にしながら治療を行い、
必要に応じて入院での集中管理を実施します。
2. 詳細な検査で原因を特定
胸部レントゲン・心エコー・血液検査などを組み合わせ、
呼吸器・心臓・代謝性疾患・ストレス性要因まで幅広く評価します。
3. 猫ちゃんのストレスを最小限に
検査や処置時は猫ちゃん専用の静かな診察スペースを使用し、
緊張や恐怖による呼吸促進を抑えるよう配慮しています。
________________________________________
おわりに
猫ちゃんの呼吸が早いのは、呼吸器や心臓の病気だけでなく、
恐怖・緊張・痛み・発熱・貧血・代謝異常など多くの要因で起こります。
猫ちゃんの呼吸が早い場合は、早めに適切な対応を取ることが大切です!
症状が続く場合や他の異常が見られる場合は、
ぜひほさか動物病院へご相談ください。
当院では、酸素管理・レントゲン・心エコー・血液検査などを組み合わせ、
猫ちゃんの呼吸の異常を原因から丁寧に診断・治療いたします。