神経科

こんな症状はありませんか?

  • 立てない、歩けない
  • からだを触るときゃんと鳴く
  • 震える
  • けいれん、発作
  • 首が傾く

犬の主な神経科の病気

椎間板ヘルニア

脊椎は椎骨という骨が連なってできており、椎骨と椎骨の間にはクッションの役割を果たす椎間板があります。椎間板が本来あるべきところから飛び出してしまい脊髄に損傷や圧迫を与えることで痛みや麻痺を引き起こす病気です。診断には神経学的検査や画像診断(レントゲン検査、MRI検査)によって行います。重症度によりグレード分類され、治療は軽度な場合は安静と消炎鎮痛剤で治療を行います。重度な場合は、外科手術にて圧迫を取り除く必要があります。
当院では術後のリハビリテーションにも力を入れており、赤外線レーザー治療器や針治療器を用いて、症例に合わせたプログラムを実施しております。また、幹細胞移植による再生医療も実施しています。

てんかん

てんかん発作とは脳の神経細胞が突然過度の放電をすることにより生じる、意識の低下、けいれんなどの様々な症状を繰り返す病気です。特発性てんかんと症候性てんかんに分類されます。
特発性てんかんの原因は不明で、遺伝的素因があるとされています。
症候性てんかんは、脳腫瘍や脳炎、脳奇形、内科疾患などの原因によって2次的に生じます。MRI検査などにより、症候性てんかんでないと診断された場合には、特発性てんかんと診断されます。治療は特発性てんかんでは抗てんかん薬の内服、症候性てんかんでは原因に合わせた治療が必要になります。

前庭疾患

前庭疾患は、バランス感覚を制御する前庭系が障害を受けることで起こる疾患です。主な症状として、頭を傾ける、目の震え(眼振)、ふらつきなどが挙げられます。背景には様々な原因疾患が存在し、中耳炎や内耳炎などの感染症や、髄膜脳炎や腫瘍性病変が原因である場合もあります。
中耳炎や外耳炎には適切な抗菌薬や抗真菌薬の投与を行います。

猫の主な神経科の病気

てんかん

猫で特に注意が必要な原因に、猫伝染性腹膜炎(FIP)があります。FIPウイルスが脳の中枢神経系に侵入すると神経症状が現れることがあります。FIPの初期症状として、抗菌薬に反応しない発熱、食欲不振、元気消失、腹囲膨満などがみられることがあります。命に関わる病気のため、すみやかな診断および治療が必要になります。

椎間板ヘルニア

猫では希に、椎間板ヘルニアを発症することがあり、純血種で多くみられブリティッシュシュートヘアやペルシャでの発生頻度が高いです。診断は神経学的検査や画像診断(レントゲン検査、MRI検査)によって行います。治療は軽症では投薬や安静、重症度が高い場合は、外科手術が必要になります。

トキソプラズマ症

寄生虫であるToxoplasma gondiiによって引き起こされる感染症で、多くの場合猫自体は症状を示さない不顕性感染が一般的です。人獣共通感染症としても知られヒトでは、胎盤を介して胎児に悪影響を及ぼす可能が報告されています。猫の感染の有無は、血液検査にて抗体価の測定をし診断します。

ほさか動物病院
神経科診療の3つの特徴

原因究明のための検査

神経疾患か否かの診断および原因疾患の部位の特定のために神経学的検査を実施します。
この検査では、視診、触診、姿勢反応、脊髄反射検査、脳神経検査、排尿の評価および感覚検査などを実施し、精査を行っていきます。

再生医療(脂肪幹細胞)による椎間板ヘルニアの治療

従来の治療法に加え、再生医療により脊髄の治癒を促進することを目的としております。
当院では、動物再生技術研究組合に加入し品質管理をされた脂肪幹細胞を点滴で投与する治療を実施しております。最新の治療方法のため未知の部分(効果が出る出ないの見極めなど)もあるため事前に獣医師により、メリット・デメリットを詳しくご説明させていただきます。

画像診断施設へのご紹介

MRI/CT検査を実施できる近隣の画像診断施設へのご紹介が可能です。画像診断施設の獣医師と連携を深めることで診断に役立てていきます。

診療の流れ

1

受付・問診

受付後に診察室内でスタッフが問診いたします。症状がみられたときの動画などが診断にとても有用なため可能な範囲でご持参ください。

2

身体検査

一般状態や疼痛の有無、意識レベルの確認を中心に全体的な状態を把握します。

3

検査

症状や状態に応じて、血液検査、画像検査(レントゲン、超音波)、神経学的検査、整形外科学的検査などを提案させていただきます。動物への負担や時間、ごはん摂取の有無、費用の相談後検査を実施します。

4

検査結果の説明・治療方針のご相談

検査データより考えられる疾患、追加検査の必要性の有無をご説明し治療を開始いたします。症状によっては即日入院や通院もご相談させていただきます。

診療料金

治療費用

神経学的検査 2,000円〜
整形外科検査 2,000円〜
血液検査(炎症反応検査含む) 11,400円〜
レントゲン検査 6,000円〜
超音波検査 5,000円〜

治療費用例

椎間板ヘルニア 軽度 鎮痛剤 1,500円~ + 薬5日分 1,650円~ + 赤外線レーザー治療1,500円~
椎間板ヘルニア 重度 状態により手術をご提案する場合は概算をお伝えします。

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