【動物病院監修】犬の腎臓病の原因と対処法~早期発見とケアで健康寿命を守る~

【動物病院監修】犬の腎臓病の原因と対処法~早期発見とケアで健康寿命を守る~
はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様、こんにちは。
相模原市緑区にある ほさか動物病院 です。
私たちは、地域の皆様の大切なご家族であるわんちゃん・ねこちゃんの健康を守るために、日々の診療に力を注いでいます。
今回のテーマは「犬の腎臓病」です。腎臓は血液をろ過し、老廃物を尿として排出する重要な臓器です。しかし、一度機能が低下すると元に戻すことが難しく、進行すると命に関わる重い病気につながります。特に高齢犬でよく見られる病気であり、早期発見と日常的なケアがとても大切です。
この記事では、犬の腎臓病の原因や自宅でできるケア、動物病院を受診すべきサイン、そして当院「ほさか動物病院」での腎臓病治療とその特徴について詳しく解説いたします。
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犬の腎臓病の原因と対処法とは?
犬の腎臓病には 急性腎障害(AKI) と 慢性腎臓病(CKD) の2つの大きなタイプがあります。
•    急性腎障害(AKI)
 数時間から数日で急に腎機能が低下する状態です。毒物摂取、重度の感染症、脱水などが原因で起こることがあります。早急な対応で回復する可能性もあります。
•    慢性腎臓病(CKD)
 数か月から数年にわたって徐々に腎臓の機能が低下していく病気です。高齢犬で多く見られ、一度失われた腎機能は回復しません。
主な原因
1.    加齢による腎機能の低下
 高齢になると腎臓の組織が徐々に傷み、老廃物を十分に排出できなくなります。
2.    感染症
 レプトスピラ感染症や細菌性膀胱炎などから腎臓に炎症が波及することがあります。
3.    中毒
 ぶどう、レーズン、ユリ、薬剤(鎮痛剤など)は腎障害を引き起こすことで有名です。
4.    遺伝的要因
 シーズー、柴犬、キャバリアなど、一部の犬種は腎臓病のリスクが高いとされています。
5.    その他の疾患
 高血圧、心疾患、免疫異常などが腎臓病を悪化させることもあります。
対処法の基本
•    急性腎障害の場合は、原因の除去と早期治療 が不可欠です。
•    慢性腎臓病の場合は、病気の進行を遅らせ、生活の質を保つ治療 が中心となります。
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自宅でできる犬の腎臓病処置
腎臓病は完治が難しい病気ですが、自宅でのケアによって進行を遅らせることが可能です。
1. 食事管理
腎臓病の治療の柱は 食事療法 です。
•    タンパク質を適度に制限した療法食
•    リンを制限し、カルシウムとのバランスを整えたフード
•    オメガ3脂肪酸を含むフード
これらは腎臓への負担を減らし、病気の進行を遅らせます。
2. 水分摂取を促す
腎臓病では尿が薄くなりやすく、脱水が進むとさらに腎臓に負担がかかります。
•    常に新鮮な水を用意する
•    ウェットフードを取り入れる
•    好みに応じて水をぬるめたり、風味をつける工夫をする
3. 定期的な体調チェック
•    食欲、元気、尿量の変化を観察する
•    体重を定期的に測定する
4. サプリメントの活用
リン吸着剤、オメガ3脂肪酸、抗酸化物質などを補助的に使用する場合もあります。
※ただし、サプリメントは必ず獣医師と相談して取り入れてください。
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動物病院を受診すべき犬の腎臓病サイン
腎臓病は初期には症状がほとんど出ません。次のような変化が見られたら早めに受診しましょう。
•    水をよく飲むようになった
•    尿量が増えた、または減った
•    食欲不振が続く
•    嘔吐や下痢が増えた
•    体重が減少してきた
•    毛づやが悪くなった
•    口臭が強くなった(アンモニア臭)
•    元気がなく、散歩を嫌がる
これらは腎臓病の進行に伴って現れる典型的なサインです。
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ほさか動物病院の犬の腎臓病治療方法
当院では腎臓病の診断・治療において以下の流れを大切にしています。
1. 詳細な問診と身体検査
生活習慣や飲水量、排尿の様子、過去の既往歴を確認します。
2. 検査
•    血液検査(BUN、クレアチニン、SDMA)
•    尿検査(比重、蛋白、沈渣)
•    超音波検査(腎臓の形態を確認)
3. 治療
•    食事療法:腎臓用療法食の導入
•    投薬:降圧剤、利尿薬、リン吸着剤など
•    点滴治療:脱水の補正、老廃物の排出を助ける
•    サプリメント:腎保護作用を持つものを併用
症例によっては、再生医療(脂肪幹細胞治療)を取り入れるケースもあります。
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ほさか動物病院の犬の腎臓病治療の特徴3つ
1. 早期診断を可能にする充実した検査体制
最新の血液検査機器や超音波装置を完備し、SDMAなど腎臓病の早期マーカーを積極的に活用しています。
2. 一頭一頭に合わせた治療プラン
年齢や性格、生活スタイルを踏まえ、薬の種類や投与方法、点滴の頻度を調整します。「治療が負担にならない」ことを重視しています。
3. ご家族と連携した継続ケア
治療の経過や検査結果をわかりやすく説明し、自宅でできるケア方法を一緒に考えます。治療中の不安や疑問にも丁寧にお答えし、安心して通院できる体制を整えています。
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おわりに
犬の腎臓病は進行すると完治が難しい病気ですが、早期に気づいて適切に対応することで進行を遅らせ、愛犬が快適に過ごせる時間を大きく延ばすことが可能です。
水をよく飲む、尿の様子が変わった、体重が減ったなどのサインを見逃さず、気になることがあれば早めにご相談ください。
犬の腎臓病の場合は、早めに適切な対応を取ることが大切です!
症状が長引く場合や他の異常がある場合は、ぜひ「ほさか動物病院」での診察をおすすめします。私たちは地域の皆様とわんちゃんの健康を全力でサポートいたします。
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