【動物病院監修】犬の皮膚病の原因と対処法~かゆみや脱毛から愛犬を守るために~

【動物病院監修】犬の皮膚病の原因と対処法~かゆみや脱毛から愛犬を守るために~
はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様、こんにちは。相模原市緑区にある ほさか動物病院 です。
私たちは、地域の皆様の大切なご家族であるわんちゃん、ねこちゃんの健康を守るため、日々の診療に力を注いでいます。
今回は「犬の皮膚病」について解説いたします。犬の皮膚は被毛に覆われていますが、とてもデリケートでトラブルが起きやすい部位です。かゆみ、赤み、脱毛、フケ、においなどの症状は、ご家族様が日常的に気づきやすい変化でもあります。しかし、皮膚病の原因は一つではなく、体質や生活環境、寄生虫や感染症、アレルギーなど多岐にわたります。
この記事では、犬の皮膚病の原因と自宅でできる対処法、病院を受診すべきサイン、そして当院「ほさか動物病院」での治療方法とその特徴について詳しくご紹介します。大切な愛犬の健康管理にお役立てください。
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犬の皮膚病の原因と対処法とは?
犬の皮膚病は非常に多様で、同じ「かゆみ」でも原因がまったく異なることがあります。主な原因と、その一般的な対処法をまとめます。
1. 外部寄生虫(ノミ・ダニ)
ノミやマダニに吸血されると、激しいかゆみや発疹、脱毛が起こります。特にノミアレルギー性皮膚炎では、たった1匹のノミでも強い反応が出ることがあります。
対処法
動物病院で処方される予防薬・駆虫薬を定期的に使用することが基本です。市販の薬では効果が不十分なこともあるため注意が必要です。
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2. アレルギー性皮膚炎
犬のアレルギーは大きく分けて「食物アレルギー」と「環境アレルギー(アトピー性皮膚炎など)」があります。慢性的なかゆみや耳の炎症、足先を舐め続けるといった症状が特徴です。
対処法
・食物アレルギー → 除去食試験や療法食で原因食材を特定。
・アトピー性皮膚炎 → 薬によるかゆみコントロール、スキンケア、生活環境の改善が必要。
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3. 細菌感染症(膿皮症)
皮膚の常在菌が増えすぎると、赤みや膿を伴った湿疹が出現します。かゆみと独特なにおいを伴うことが多いです。
対処法
抗菌薬の投与や専用の薬用シャンプーを用いたスキンケアが有効です。
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4. 真菌感染症(マラセチア皮膚炎・白癬)
酵母菌(マラセチア)が増えると脂っぽいフケやにおいを伴う皮膚炎が発生します。カビの一種である白癬(皮膚糸状菌症)は円形脱毛を特徴とし、人にも感染することがあります。
対処法
抗真菌薬や薬用シャンプーを組み合わせて治療します。
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5. 内分泌疾患(ホルモン異常)
甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)などは、脱毛・皮膚の黒ずみ・薄毛など皮膚症状を引き起こします。
対処法
根本的にはホルモンの異常を治療することが必要です。皮膚のトラブルは内臓疾患のサインであることも少なくありません。
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6. その他の要因
・季節性(乾燥や湿度による皮膚バリアの低下)
・ストレスや不安による過剰なグルーミング
・腫瘍や自己免疫疾患
犬の皮膚病は「一見似た症状でも原因が違う」ことが多いため、早めの受診で正確な診断を受けることが重要です。
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自宅でできる犬の皮膚病処置
皮膚病の程度が軽い場合、家庭でできるサポートもあります。
1. 清潔な環境を保つ
寝床や毛布をこまめに洗濯し、ダニやカビが繁殖しにくい環境を整えましょう。
2. 定期的なシャンプー
皮膚の状態に合わせたシャンプーを使用することが大切です。人間用のシャンプーは刺激が強すぎるため使用しないでください。
3. 保湿ケア
乾燥肌の犬には保湿スプレーやオイルを取り入れると皮膚のバリア機能を保てます。
4. 食事の工夫
皮膚の健康には、オメガ3脂肪酸やビタミンが豊富なフードが有効です。食物アレルギーが疑われる場合は、療法食を獣医師の指導のもと試してみましょう。
ただし、症状が長引く・悪化する場合には必ず動物病院での診断を受けてください。
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動物病院を受診すべき犬の皮膚病サイン
以下のようなサインが見られたら、早めの受診をおすすめします。
•    強いかゆみで夜眠れない、体を掻きむしる
•    脱毛が広がってきている
•    膿や血がにじむ皮膚炎がある
•    独特な体臭が強くなった
•    耳の中が赤く腫れてにおいがする
•    ご家族や他の動物にもうつっている可能性がある
皮膚病は悪化すると治療が長期化するため、早めの受診が回復の近道です。
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ほさか動物病院の犬の皮膚病治療方法
当院では以下の流れで皮膚病の診断・治療を行います。
1.    問診と身体検査
 食事内容や生活環境、症状が出始めた時期、かゆみの程度などを詳しく伺います。
2.    検査
 皮膚検査(顕微鏡検査、細菌培養、真菌培養)、血液検査、アレルギー検査などを行い、原因を明確にします。
3.    治療
 原因に応じて、内服薬、外用薬、シャンプー療法、食事療法を組み合わせます。必要に応じて免疫療法や再生医療を導入する場合もあります。
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ほさか動物病院の犬の皮膚病治療の特徴3つ
1. 原因を徹底的に追及する診断体制
当院では皮膚の状態を多角的に調べ、検査を組み合わせて正確な診断を行います。原因を特定することで、無駄な治療を避け、最短で効果的な治療につなげます。
2. わんちゃんに優しい治療の提案
抗生物質やステロイドだけに頼らず、必要最小限の薬とスキンケアを組み合わせ、体への負担を減らした治療を行います。最新の治療法として、免疫抑制薬や再生医療も導入しています。
3. ご家族様との丁寧なコミュニケーション
治療内容やケア方法をわかりやすくご説明し、日常生活での注意点や予防法もお伝えします。治療後のアフターケアも含め、ご家族様と二人三脚で皮膚病と向き合います。
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おわりに
犬の皮膚病は「よくあるトラブル」と思われがちですが、その背景には感染症やアレルギー、内臓疾患が隠れていることもあります。
早めに適切な対応を取ることが、愛犬の健康を守る第一歩です。
症状が長引く場合や他の異常がある場合は、ぜひ「ほさか動物病院」での診察をおすすめします。私たちは地域の皆様とわんちゃんの健やかな暮らしを全力でサポートいたします。
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