【動物病院監修】猫ちゃんが水を飲まない原因と対処法とは?~脱水のサインを見逃さないで~

【動物病院監修】猫ちゃんが水を飲まない原因と対処法とは?~脱水のサインを見逃さないで~
はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様こんにちは。
相模原市緑区にある、ほさか動物病院です。
普段は元気にしている猫ちゃんが、急に水を飲まなくなったり、水皿にほとんど口をつけなくなると心配になりますよね。
実は「猫ちゃんが水を飲まない」という行動の裏には、脱水・腎臓の病気・口内トラブル・環境の問題など、さまざまな要因が隠れています。
今回は、「猫ちゃんが水を飲まない」原因と、自宅でできる対処法、そして動物病院での治療内容について詳しく解説します。
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猫ちゃんが水を飲まない原因と対処法とは?
1. 飲水量が少ない猫ちゃんの習性
もともと猫ちゃんは、砂漠地帯にルーツを持つ動物で、水分をあまり摂らなくても生きていける体の仕組みをしています。
そのため「自然に飲水量が少ない」ケースもありますが、現代の猫ちゃんはドライフード中心の食事が多く、水分不足が体調不良の原因になることがあります。
対処法:食事内容を見直し、ウェットフードを取り入れたり、水皿の種類を変えてみましょう。
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2. 環境的な原因(好み・場所・水の質)
猫ちゃんは環境の変化にとても敏感です。
水皿の素材や置き場所、温度によって飲まなくなることがあります。
よくある原因:
•    水が古くてぬるい
•    皿が汚れている
•    水が食事のすぐ近くにある(嫌がる猫ちゃんも)
•    プラスチック製の皿が嫌い
対処法:
ガラス製や陶器の皿を使用し、複数箇所にきれいな水を設置するのが効果的です。
流水が好きな猫ちゃんには、**循環式給水器(ウォーターファウンテン)**もおすすめです。
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3. 口や歯のトラブル
口内炎や歯周病などで痛みがあると、水を飲むことを避けるようになります。
お口の中に炎症や潰瘍があると、水を飲むときにしみるような痛みを感じるため、飲水量が減ります。
対処法:
口臭やよだれ、歯ぐきの赤みがある場合は早めに受診を。
当院では歯科ユニット・歯科レントゲンを用いて、歯周病や吸収病巣などの確認と治療を行っています。
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4. 病気による原因(腎臓・糖尿病・消化器など)
水を飲まないことが、体調不良のサインであることも少なくありません。
特に以下の病気では、飲水量の変化が早期発見の鍵になります。
•    腎臓病(慢性腎臓病):腎機能が低下すると脱水しやすくなり、進行すると食欲低下・嘔吐・体重減少が見られます。
•    糖尿病:最初は水をたくさん飲むようになりますが、進行すると逆に飲まなくなることもあります。
•    消化器疾患:吐き気や下痢があると、飲むのを嫌がることがあります。
対処法:
血液検査・尿検査で腎臓や肝臓の状態をチェックし、必要に応じて点滴治療を行います。
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5. 痛みやストレス
引っ越し・家族の変化・新しいペットの導入などによる環境ストレスが原因になることもあります。
また、体の痛み(関節炎や内臓疾患)があると動きが減り、水を飲みに行かなくなります。
対処法:
安心できる環境を整え、ストレス要因を取り除いてあげましょう。
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自宅でできる猫ちゃんの水分補給対策
1.    ウェットフードを増やす
缶詰やパウチタイプのフードで自然に水分を摂取できます。
2.    フードにぬるま湯を加える
嗅覚を刺激して食欲と飲水を促します。
3.    循環式給水器を使う
新鮮な流水が好きな猫ちゃんに効果的です。
4.    数か所に水を設置する
寝床やお気に入りの場所など、アクセスしやすい位置に置きましょう。
5.    スープタイプのおやつを利用
水分補給の一環として、無塩・無添加のスープを与えるのもおすすめです。
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動物病院を受診すべき猫ちゃんのサイン
次のような症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診してください。
•    24時間以上まったく水を飲まない
•    食欲が落ちている
•    尿の量が少ない、または出ていない
•    嘔吐や下痢がある
•    ぐったりしている、動かない
•    口臭が強い、よだれが多い
これらは脱水や腎臓病、内臓疾患の可能性があります。
放置すると命に関わることもあるため、注意が必要です。
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ほさか動物病院の猫ちゃん飲水異常治療方法
当院では、猫ちゃんの体調や脱水の程度に応じて、以下のような検査・治療を行います。
1.    身体検査と脱水チェック
皮膚の張り、口腔粘膜の湿り具合、体重の変化を確認します。
2.    血液検査・尿検査
腎臓・肝臓・電解質バランスなどを測定し、内臓疾患の有無を調べます。
3.    点滴治療(皮下・静脈内)
脱水が見られる場合には、静脈カテーテルを用いた点滴管理を行い、必要に応じて入院での継続補液も実施します。
4.    食欲・飲水を促す治療
食欲増進剤・制吐剤などを使用して、自然な飲水ができるようサポートします。
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ほさか動物病院の猫ちゃん脱水治療の特徴3つ
1. 迅速な血液検査で原因を特定
院内検査機器により、腎臓・肝臓・糖尿病などの異常をその日のうちに把握できます。
2. 安全で細やかな点滴管理
静脈カテーテルを使用し、体格や年齢に応じた補液量を調整します。
高齢の猫ちゃんや腎臓病の子も安心して治療を受けられるよう、入院環境を整えています。
3. 自宅でのケアまでサポート
退院後もご家庭での水分補給の工夫や、再発防止の食事管理方法を丁寧にご説明します。
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おわりに
猫ちゃんが水を飲まない場合、単なる好みの問題だけでなく、脱水や腎臓病など重大な疾患のサインであることもあります。
猫ちゃんが水を飲まない場合は、早めに適切な対応を取ることが大切です!
症状が続く場合や元気がない場合は、ぜひほさか動物病院までご相談ください。
当院では、血液検査・点滴治療・入院管理などを組み合わせて、
猫ちゃんの体調を丁寧にサポートしています。