【動物病院監修】犬が元気がない~軽い体調不良から重い病気まで、見逃せないサイン~

【動物病院監修】犬が元気がない~軽い体調不良から重い病気まで、見逃せないサイン~
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はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様こんにちは。
相模原市緑区にある、ほさか動物病院です。
「最近わんちゃんが寝てばかりいる」「遊びたがらない」「食欲も落ちている」
そんな様子が見られると、ご家族はとても心配になりますよね。
犬が元気をなくす原因はさまざまで、軽い体調不良から内臓疾患、痛み、感染症、さらには腫瘍性疾患まで幅広く考えられます。
元気の低下は、わんちゃんが「何かおかしい」と体で訴えている大切なサインです。
今回は、犬が元気をなくす原因と、動物病院での診断・治療、そしてご家庭での注意点について詳しく解説します。
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犬が元気をなくす原因と対処法とは?
元気がないという症状は、ひとつの病気ではなく「体調異常の表れ」です。
原因を整理すると、以下のように分けられます。
1. 消化器系の異常
・胃腸炎、食欲不振、誤飲など
・吐き気や下痢がある場合は消化管のトラブルの可能性があります。
2. 感染症・炎症
・風邪、細菌感染、ウイルス感染、膀胱炎、皮膚炎など
・発熱や体のだるさで動きたがらないことがあります。
3. 痛み(関節・腰・筋肉)
・関節炎や椎間板ヘルニアなどによる痛みで、動こうとしなくなる場合があります。
4. 内臓疾患
・腎臓病、肝臓病、心臓病、膵炎など
・これらは初期に「食欲が落ちて元気がない」だけの症状で始まることが多く、見逃されやすいです。
5. 貧血や脱水
・血液の病気や消化管出血などで、体に酸素が足りず元気がなくなります。
6. ホルモン・代謝性疾患
・甲状腺機能低下症、クッシング症候群、糖尿病などが原因で、徐々に活動量が落ちることもあります。
7. 腫瘍性疾患(がん)
・高齢のわんちゃんでは、腫瘍による倦怠感や貧血が原因のこともあります。
8. 精神的・環境的要因
・引っ越しや家族構成の変化、雷、ストレスなどでも元気をなくすことがあります。
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自宅でできる観察と初期対応
ご家庭では次の点を確認してみてください。
・食欲や水を飲む量が減っていないか
・排泄の回数や量に変化がないか
・熱っぽくないか(耳や体が熱い)
・痛がる様子や足をかばう仕草がないか
・咳や呼吸の変化、震えはないか
1日程度の一時的な体調変化であれば、安静と水分補給で回復することもあります。
しかし、2日以上続く場合や、食事をまったく取らない・嘔吐や下痢がある場合は、早めの受診をおすすめします。
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動物病院を受診すべき犬の元気低下のサイン
・食欲が2日以上ない
・呼吸が速い、苦しそう
・歩きたがらない、ぐったりしている
・吐き気や下痢、発熱がある
・歯ぐきが白い、黄疸がある
・けいれんや失神がある
これらの症状は、内臓疾患や全身性の病気の可能性が高く、早急な検査が必要です。
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ほさか動物病院での検査と治療
元気がないという症状は原因が多岐にわたるため、当院では総合的なアプローチで診断を行います。
1.    身体検査・問診
体温、心拍、呼吸、腹部や関節の痛みを確認します。
生活環境や食事内容、発症のきっかけなども丁寧にお伺いします。
2.    血液検査
貧血、炎症、肝臓・腎臓・膵臓・ホルモン異常などを評価します。
3.    尿・便検査
感染や代謝性疾患のスクリーニングに有効です。
4.    レントゲン・超音波検査
胸やお腹の臓器の状態を確認し、腫瘍・心疾患・臓器肥大などを調べます。
5.    必要に応じた専門検査
ホルモン測定、動脈血ガス分析、内視鏡なども行い、原因を絞り込みます。
治療は、原因に応じて次のように行います。
・点滴や注射による脱水・電解質補正
・抗炎症薬・抗生剤・鎮痛剤の投与
・食欲を刺激する治療や栄養補給
・慢性疾患の場合は内服・食事管理を継続
当院では、急性疾患から慢性疾患まで幅広く対応し、必要に応じて外部施設と連携して検査を進めます。
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ご家庭での生活とケア
・静かな場所で安静にさせる
・新鮮な水を常に飲めるようにする
・給与は消化の良いフードを少量ずつ与える
・定期的に体重や体温をチェックする
・ストレスを減らす環境づくりを心がける
高齢のわんちゃんでは、少しの体調変化が重い病気の前兆であることもあります。
「なんとなく元気がない」段階で相談いただくことで、早期治療につながります。
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ほさか動物病院の犬の元気低下診療の特徴3つ
1.    原因を幅広く探る総合診断体制
消化器・循環器・内分泌・神経など、多方面から原因を見つけ出します。
2.    動脈血ガス分析や超音波による精密検査
呼吸や循環の異常を早期に把握し、全身状態を正確に評価します。
3.    ご家族に寄り添ったケアと生活指導
検査・治療内容を丁寧に説明し、自宅での過ごし方や再発予防までサポートします。
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終わりに
犬が元気をなくす原因はさまざまで、軽い体調不良に見えても重大な病気の初期サインのことがあります。
食欲や活動量の変化、呼吸や歩き方などのちょっとした違いにも早めに気づくことが大切です。
ほさか動物病院では、血液検査・超音波・レントゲンなどを組み合わせ、原因を丁寧に特定したうえで治療を行っています。
「なんとなく元気がない」と感じたときこそ、ぜひ一度ご相談ください。