処方食 心疾患 セミナー

2012年6月22日

心疾患における処方食セミナー

テーマ:心疾患動物における処方食の選択

今回は共立製薬の方に処方食セミナーを行っていただきました。

心臓病に対する食事管理

近年獣医学の進歩によりワンちゃん、ネコちゃんの寿命も以前と比べ長くなっています。しかし、そのためワンちゃんにおいて心臓病は悪性腫瘍に続き死因原因第2位となっており、主に95%が後天的心臓病で、年齢と供に心臓が弱ってきてしまうことが原因だと考えられています。
まず、ここでお伝えすることは心臓病は早期発見、早期治療で進行を抑えることがとても重要だということです。

1;心臓病について
心臓は主に全身に血液を送り、酸素と栄養素を供給する働きをしていますが心臓病とはこのポンプ作用が十分に機能しなくなってしまう病気です。
心臓の機能が低下してしまうと全身に送られる血液量が減り筋肉などに十分な血液が行きとどかなくなり、疲労、呼吸困難、食欲不振、体重減少などの症状が現れます。
また、全身の血液量を補おうとするために体はNa(ナトリウム)を溜め込み、体内の水分を増やしますが、増えた水分は血管から漏れ出し、むくみ、腹水、胸水、咳といった症状を引き起こしてしまいます。
しかし、以上の様な症状は病気がある程度進行しないと現れてこないため早期発見のためには定期的な検査が必要となってきます。

2;食事管理
心臓がかなり悪くなってしまうと食欲が落ちたり、薬物による食欲低下が認められるようになったりと食欲不振が生じますが、食欲不振によるカロリー不足は体力低下、筋肉量の減少を引き起こし、代謝・免疫機能・生存期間に悪影響を及ぼします。
そのため、心臓病の子にはこれらを防ぐためにも適切な食事管理で体重減少を食い止めて頂きたいです。
適切な食事管理とは1でご説明した症状を抑えるためにも、Na(ナトリウム)が制限された食事のことです。
ただ、ここで問題となってくるのが嗜好性の点です。
Na(ナトリウム)は主に塩分の元であるため、Na(ナトリウム)を制限してしまうとご飯の嗜好性が低下してしまい、食欲が低下している子に与えるとさらなる食欲低下を引き起こしてしまい悪循環を招いてしまいます。
そのため、心臓病の子にはステージが早い段階から少しずつNa(ナトリウム)が制限されたご飯に慣れていってもらい進行を遅らせ、QOLの維持を行っていきたいのです。
心臓病は慢性進行性疾患であり、病気は徐々に進行していき、病気そのものが改善することは難しいですが、早期発見により対処することでその後のQOL維持に大きく影響を与えます。
心臓病に対するフードは色々ありますが、それぞれのフードによってNa(ナトリウム)の制限量が異なっています。その子に適したご飯をあげるためにも一度ご相談下さい。

3;最後に
病気は心臓病に限らず早期発見・早期治療が重要です。
何か気になることはどんな小さなことでもご相談ください。
ペットの健康を一緒に守って行きましょう!!(^o^)/

担当;河原 美沙子

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