不妊手術 (去勢手術、避妊手術)について
目次
なぜ去勢・不妊手術が必要なの?
①望まれない不幸な動物を増やさないため
年間犬10万頭、猫20万頭が人間の手で安楽死をされている事実を
考えれば軽い気持ちで動物を繁殖させることは出来ないはずです。
②動物自身の健康と生活の質を向上し、人と一緒に長く幸せに暮らすために
手術により生殖器関連の病気が予防され、
精神面での安定が得られます。
去勢・不妊手術は、飼い主としての責任ある選択、さらには、飼い主として動物にしてあげられる最良の選択でもあるのです。
去勢手術(男の子の不妊手術)について
どんな手術?
・全身麻酔下で精巣(睾丸)を摘出
・手術跡は猫・小型犬2cm、大型犬5cm程度
・手術時間 約30分、 入院期間 日帰り~1泊
・抜糸 約7日後 (猫ちゃんは抜糸の必要はありません)
・抜糸をした後は通常の生活に戻れます。(抜糸までわんちゃんはエリザベスカラー着用)
どんな効果があるの?
・身体面では、生殖器関連の病気の予防になります。
・精巣の腫瘍、前立腺肥大、精巣のホルモンに関連する肛門周囲腺の腫瘍
・精神面では、繁殖できない環境下の性衝動(発情、マウンティング、マーキング)は動物にとってストレスの原因となります。
去勢手術によりこのような問題から開放されます。
避妊手術(女の子の不妊手術)について
どんな手術?
・全身麻酔下で卵巣と子宮を摘出
・手術跡は猫・小型犬3cm、大型犬8cm程度
・手術時間は約60分
・入院期間は1泊
・抜糸 約10-14日後
・抜糸をした後は通常の生活に戻れます。(抜糸まで洋服着用)
どんな効果があるの?
・身体面では、生殖器関連の病気の予防になります。
・子宮蓄膿症、卵巣の腫瘍、乳腺の腫瘍などの予防に効果があります
・特に、乳腺腫瘍の予防には手術の時期もポイントになります。
・犬では2回目の生理(陰部からの出血)が来るまでに、猫では生後12ヶ月齢までに、手術を行う事で約90%乳腺腫瘍を予防できます。
・精神面では、雄と同様に繁殖できない環境下の性衝動は動物にとってストレスの原因となります、避妊手術によりこうした問題から開放されます。
不妊手術のデメリットは?
1.全身麻酔のリスク
麻酔のリスクを少なくする為、手術前に検査を受けていただき、安全で適切な麻酔を行います。詳しくは「麻酔について」でご案内しています。
2.肥満傾向になります
去勢・不妊手術後は、ホルモンバランスの影響で、手術前より必要カロリーが約30%減ります。フードの量を調節やカロリーを抑えた処方食により肥満を予防します。
当院では、去勢・不妊手術の際のデメリットよりも、大きなメリットが見込める為、これらの手術を推奨しています。
当院での不妊手術の流れ
1) 問診、身体検査により、必要な手術前検査をご家族とご相談
血液検査、X線検査、尿検査などの結果により麻酔のリスクを把握し手術日を決定します。
2) 手術当日
当日は食事(朝ごはん、おやつ)を抜いた状態で午前中に来院していただきます。飲み水は抜かなくて大丈夫です。
3) お迎え
男の子:当日の午後の診療時間内に退院
女の子:翌日の診療時間内に退院
4) 抜糸
相模原市猫不妊去勢手術助成事業について
相模原市では猫ちゃんの不妊手術に対し補助金制度があります。助成を受けるための条件や、申請までの流れに注意が必要です。(手術を受けたあとの申請は不可です。)
*猫のみの助成金となります
平成31年度より助成金の対象となる猫ちゃんの条件が変更となりました。
主に飼い主さんのいない野良ネコちゃんが対象となります。
詳細は、相模原市役所へお問合せください。
相模原市ホームページ
(http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/)
をご参照ください。