【動物病院監修】犬の前庭疾患~突然のふらつき・首の傾きは神経のトラブルかも~

【動物病院監修】犬の前庭疾患~突然のふらつき・首の傾きは神経のトラブルかも~
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はじめに
相模原市・町田市・八王子市の皆様こんにちは。
相模原市緑区にある、ほさか動物病院です。
わんちゃんが突然ふらふらと歩いたり、首を傾けてじっとしていたり、眼がぐるぐると動く様子を見たことはありませんか?
こうした症状の背景には「前庭疾患(ぜんていしっかん)」という神経系の異常が隠れていることがあります。
前庭とは「体のバランスを保つための神経の中枢」で、耳の奥(内耳)から脳へつながっています。
この機能が乱れると、まるでめまいのような症状が出て、立ち上がれなくなることもあります。
今回は、犬の前庭疾患の原因と治療、そしてほさか動物病院での対応について解説いたします。
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犬の前庭疾患の原因と対処法とは?
前庭疾患は大きく「末梢性(耳のトラブルによるもの)」と「中枢性(脳の異常によるもの)」に分けられます。
1. 末梢性前庭疾患
耳の奥にある内耳や前庭神経の炎症・障害が原因で発生します。
・中耳炎・内耳炎
・外傷
・甲状腺機能低下症
・加齢による変性(老犬性前庭疾患)
特に高齢のわんちゃんでは、突発的に首を傾ける・ふらつくといった「老犬性前庭疾患」が多く見られます。
2. 中枢性前庭疾患
脳幹(脳の下部)に異常が起こるタイプで、より重度な症状を引き起こします。
・脳腫瘍
・脳炎(感染性・免疫性)
・脳梗塞や出血などの血管障害
・外傷
中枢性は命に関わることもあり、早期の診断と治療が必要です。
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自宅で見られる症状
・首を傾ける(左右どちらかに)
・ふらつきや転倒
・眼が左右に小刻みに動く(眼振)
・立ち上がれない、方向感覚を失う
・吐き気、食欲不振
・まっすぐ歩けない、ぐるぐる回る
老犬性前庭疾患では突然発症しても、数日~数週間で回復するケースもありますが、重度の場合は中枢性の異常が疑われます。
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自宅でできる観察とケア
・発症した時間と経過を記録する
・どちら側に首を傾けているかを確認
・吐き気や食欲の有無をチェック
・頭を強く打ったり、転倒したりしていないか確認
発作や転倒がある場合は、クッションを敷いて安全な場所で安静にし、早めに動物病院を受診してください。
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動物病院を受診すべき前庭疾患のサイン
・ふらつきがひどく、立てない
・眼振が止まらない
・首の傾きが強い
・嘔吐や失禁を伴う
・意識がもうろうとしている
・症状が数日経っても改善しない
これらの症状は中枢性(脳)の異常が関係している可能性があり、緊急性が高い場合もあります。
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ほさか動物病院の診断と治療
当院では、前庭疾患の原因を正確に見極めるため、以下のような診断を行います。
1.    身体検査・神経学的検査
 歩行や眼球運動、反射、姿勢の確認を通して、末梢性か中枢性かを判別します。
2.    耳の検査(耳鏡・鼓膜評価)
 外耳や中耳の炎症、鼓膜の状態を確認します。
3.    血液検査
 感染や内分泌疾患(甲状腺機能低下症など)の有無を調べます。
4.    画像検査(レントゲン・超音波)
 耳周囲の炎症や腫瘤の有無を確認します。
5.    外部施設でのMRI検査
 脳や脳幹の異常が疑われる場合は、外部の画像診断施設をご紹介し、精密検査を実施します。
6.    治療
 ・耳炎や感染が原因の場合:抗生剤、点耳薬、消炎薬の投与
 ・老犬性前庭疾患:点滴や吐き気止め、安静による自然回復をサポート
 ・中枢性の場合:ステロイド、抗てんかん薬、脳圧降下剤、対症療法などを実施
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ほさか動物病院の前庭疾患診療の特徴3つ
1.    神経疾患の初期診断に強い
 ふらつき・傾きの原因を神経学的検査で見極め、早期の治療につなげます。
2.    耳疾患から脳疾患まで総合的に対応
 耳の炎症性疾患、内耳疾患、神経疾患を幅広く評価します。
3.    外部施設との連携による精密検査体制
 必要に応じてMRI検査を紹介し、診断確定後は当院で継続的な治療・ケアを行います。
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終わりに
前庭疾患は、突然の発症でご家族を驚かせる病気ですが、原因によっては回復が期待できるケースも多くあります。
一方で、脳や神経の重度な異常が関係していることもあるため、早期の診断がとても重要です。
ほさか動物病院では、神経学的評価を中心に、耳から脳までを総合的に診断し、わんちゃんの回復をサポートしています。
「首を傾けている」「ふらつく」などの症状に気づいたら、できるだけ早くご相談ください。